「手術室で挿入された動脈ラインのICUでの開存に関わる因子についての検討」ご協力のお願い
当院では手術後ICUでご加療いただくにあたり、手術室から動脈内にカテーテルを挿入し、動脈血圧測定を継続的に行うことがございます。動脈圧測定カテーテルの多くは手術室で挿入されますが、様々な理由によってICUで使用できなくなっていることが文献的にも報告されております。
このような問題の原因を明らかするためには、前向き研究(研究目的を決定した後、患者さんをいくつかのグループに振り分けさせていただき、その経過を追わせていただく研究)が重要ですが、その基盤として後ろ向き研究(今までの臨床データを解析して、治療成績や患者様の自然経過を見させていただく研究)が非常に重要です。 それゆえ、当科では、当院ICU2病棟にて加療を受けた患者さんの以前のデータを解析いたします。対象となるデータは、診療録(問診や診察所見など)、投薬内容、疾患名、処置内容、検査結果(血液検査、尿検査、便検査など)、生理検査(心電図検査、経皮的酸素飽和度など)、画像検査(一般X線検査、CT検査、MRI検査など)、各種臨床評価指標、神経心理検査など、日常診療において行われているデータです。
この研究は、過去の診療記録を用いて行われますので、該当する方の現在・未来の診療内容には全く影響を与えませんし、不利益を受けることもありません。解析にあたっては、個人情報は匿名化させていただき、その保護には十分に配慮いたします。当然ながら、学会や論文などによる結果発表に際しても、個人の特定が可能な情報は全て削除されます。
この研究に関して不明な点がある場合、あるいはデータの利用に同意されない場合には、以下にご連絡いただきたいと思います。なお、本研究は、東京大学医学部の倫理委員会の承認を得ております。また、この研究への参加をお断りになった場合にも、将来にわたって当科における診療・治療において不利益を被ることはありませんので、ご安心ください。
2017年4月16日
連絡先:東京大学医学部附属病院麻酔科・痛みセンター 河村岳 (研究従事者)・山田芳嗣 (研究責任者)
東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-3815-5411(内線30426)
FAX:03-5800-8938
氏名:河村岳
所属:麻酔科・痛みセンター