全身麻酔抜管時の純酸素投与が術後酸素化能に及ぼす影響についての後ろ向き検討
※本研究は研究課題「周術期管理を理想的にする最適なパラメータの検討」の個別研究として実施されます。
【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学大学院医学系研究科・外科学専攻・麻酔学講座
研究責任者 河村岳・麻酔学講座・助教
担当業務 データ収集・匿名化・データ解析
【研究期間】
2015年5月1日~2017年10月26日
【対象となる方】
2016年5月1日~6月31日に当院で予定手術を受けた患者さん
データ収集はすでに終了し匿名化(個人が同定できないように処理)しております
【研究の意義】
全身麻酔開始の際、患者自身の呼吸が抑制されるため人工呼吸が必要になります。一般的に酸素投与が行われますが、純酸素投与にともない、酸素が血流に吸収され肺胞が虚脱する(吸収性無気肺)が生じることが知られています。1) 手術中に行われる純酸素投与は術後の無気肺発生の危険因子である可能性は以前から指摘されていますが、手術後抜管時の純酸素投与が術後酸素化能に及ぼす影響に関しての検討は少ないのが現状です。1): Anesthesiology 2014; 121:219-31
【研究の目的】
本研究では、予定全身麻酔下手術の抜管時における純酸素投与の有無と、集中治療室(ICU)入室時の動脈血中の酸素濃度との関連を検討します。
【研究の方法】
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学大学院医学系研究科・医学部長の許可を受けて実施するものです。対象患者さんの血液データ、画像データ(胸部X線写真、CT写真)、各種臨床評価指標、および手術時の体位、術中の血圧、脈拍、呼吸器パラメータ記録など、診療中に得られたデータを収集して行います。過去の診療記録を元に行いますので、該当する患者さんの現在・未来の診療内容には全く影響を与えませんし、新たにご負担いただくこともありません。
【個人情報の保護】
この研究に関わって収集される試料や情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
収集されたデータは、解析する前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、当研究室において研究担当河村岳が、施錠された部屋の中で鍵のかかるロッカー、および個人情報管理担当者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコン)で厳重に保管します。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行い、結果をあなたにお知らせすることもできます。
この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局までご連絡ください。2017年5月31日までにご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。ただし、同意を撤回された時に、すでに研究結果が論文等に公表されていた場合等は、廃棄することができませんのでご了承ください。
研究結果は、個人が特定出来ない形式で学会等に発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
2017年5月27日
連絡先:東京大学医学部附属病院麻酔科・痛みセンター
東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-5800-8668
FAX:03-5800-8938
問い合わせ先:助教 河村岳、准教授 内田寛治
Eメールでのお問い合わせ:kawamurag-ane@h.u-tokyo.ac.jp, uchidak-ane@h.u-tokyo.ac.jp