東大手術部での手術件数は2023年度で年11938件、麻酔科管理の手術は年8531件。コロナ禍の影響から一時手術件数が減少していましたが、注意深い感染管理を行いつつ通常通りまで回復しました。
スタッフ数は日本有数で初期研修医、専攻医を含めると一日あたり40人近い麻酔科医師が手術麻酔に携わります。以下に活動の一端を紹介しようと思います。
- 幅広い診療科の手術麻酔を行っています。一般的な外科手術に加えて小児心臓や慢性心不全、肝・心・肺・腎移植、難病や先天疾患、多数の科で計画される合同手術、ハイブリッド手術、ロボット手術などの特殊な手術の麻酔も行っています。
- 総合周産期母子医療センターへも専門的な知見から協力を行い、無痛分娩や緊急帝王切開、産科に関わる高度な手術に貢献しています。
- 特別に注意が必要な患者さんを予め診察し手術の可否を議論する術前外来や、手術を受ける患者さんに手術前から評価と介入を行いリスクを下げる周術期管理センター、手術後の患者さんを見守る術後ICUの管理も行っています。術前から術後まで、麻酔科の専門知識を駆使して東大病院を支えています。
- 神経ブロックにも積極的に取り組み、合併症無く痛みの軽減が行えるよう努めています。麻酔科管理件数の10%以上で神経ブロックが行われ、対象範囲は日々拡大しています。